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親族相続法の私家版復習ノート
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第3章 相続の効力

第1節 総則

  第896条 (相続の一般的効力)

相続人は、
相続開始のときから、
被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
ただし、
被相続人の一身に専属したものは、
この限りでない。


・ 身元保証債務は相続されないが、
 保証人の死亡以前に損害が生じているときは、
 その賠償義務は、
 通常の金銭債務として相続される。

・ 罰金納付義務は相続されるという判例がある。
 しかし、
 罰金や科料は一種の刑罰であるから、
 相続されないとすべき。

・ 委任契約は
 当事者間の信頼関係に基づくものであり、
 その地位の相続は認められない(653)。

・ 生命保険金請求権については後日。

・ 遺族年金は、特別法により
 死亡したものと一定の関係のある生存者に対して、
 年金の形で支給されるものである。
 遺族年金の支給を受ける者は、
 被相続人の権利を承継するのではなく、
 相続財産ではないが、
 遺産分割の際に考慮してよい。

 生命保険金と異なり、
 相続税は課されない。

・ 死亡退職金は、
 遺産に属するものではないが、
 遺産分割の際には、
 特別受益分として考慮したい。

 相続税は課される。

・ 香典は相続財産に含まれない。

・ 相続に関する権利義務
 他の相続人の取戻権(905)
 相続回復請求権(884)
 遺留分減殺請求権(1031)
 相続の承認又は放棄(916)
 などは、
 相続される。

・ 相続財産に対する被相続人の取得費と所有期間は
 相続人が引き継ぐ。
・ 被相続人が青色申告の承認を受けていた場合、
 事業を承継した相続人は、あらためて青色申告の承認を受ける。(120820)

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  第897条 (祭祀に関する権利の承継)

① 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、
 前条の規定にかかわらず、
 慣習に従って
 祖先の祭祀を主催すべきものが承継する。
 ただし、
 被相続人の指定に従って
 祖先の祭祀を主催すべき者があるときは、
 その者が承継する。

② 前項本文の場合において
 慣習が明らかでないときは、
 同項の権利を承継すべき者は、
 家庭裁判所が定める。

 

過去帳、位牌、遺骨etc・・・祭祀財産

・ 相続される者がする承継者の指定
 必ずしも遺言による必要はなく、
 口頭でも良い。

・ 承継者は相続人以外の者でも良いが、
 特別の事情がなければ、
 一人に限られる。

・ 相続財産から除外されるため、
 相続人が、
 限定承認や放棄をしても、
 祭祀に関する承継には影響しない。

・ 相続財産から除外されるが、
 祭祀を承継することは、
 物心両面の負担があるから、
 相続される者が、承継者を指定する際に、
 遺贈などで、
 遺産を余分に与えること等を考慮するのがよい。

  第898条 (共同相続の効力)

相続人が数人あるときは、
相続財産は、
その共有に属する。


相続が始まってから、
誰が何を相続するか確定するまでの規定。

判例では、
合有や総有ではなく、
狭義の共有であるとされる。

・(狭義の)共有
何人かの人が一つのものに対してそれぞれ持分を持っており、
各人はこの持分を自由に処分できる。

・合有
各自がそれぞれ持分はもっているが、
その持分を自由に処分したりあるいは
分割請求することができない所有形態

・総有
各自に持分すら認められていないもので、
そのため持分の処分や分割請求といったことが問題にならない。

・ 不動産を相続する際には注意が必要。

・相続人の一人が相続財産である家屋を単独で使用する場合、
他の相続人は明け渡し請求ができないので
→ 遺産分割の請求 or 使用料相当の収益に対する不当利得返還請求(120820)

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  第899条 (共同即族の効力・その2)

各共同相続人は、
その相続分に応じて
被相続人の権利義務を
承継する。

 

・ 898条で相続人の共有とされた
 分割前の遺産に対する各相続人の持分は、
 相続分の割合(900~)により、
 通常の共有のように、
 持分が等しいと推定される(250)ことはない。

・ 遺産分割において債務を承継するものを定めても、
 それは相続人内部の合意であって、債権者には対抗できない。
 ex. 銀行との間で免責的な債務引き受け契約を締結し、
 債務の承継者を確定させるなければ、
全ての相続人が相続分に応じて債務を負担し続けることになる。(120820)


 

第2節 相続分

 

  第900条 (法定相続分)

同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、
次の各号に定めるところによる。

1 子及び配偶者が相続人であるときは、
 子の相続分及び配偶者の相続分は、
 各二分の一とする。

2 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、
 配偶者の相続分は、三分の二とし、
 直系尊属の相続分は、三分の一とする。

3 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、
 配偶者の相続分は、四分の三とし、
 兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。

4 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、
 各自の相続分は、
 相等しいものとする。
 ただし、 << 20131211削除 >>
 父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、
 父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の
 二分の一とする。


相続分・・・相続財産全体に対する相続人の権利・義務の割合

・ 被相続人が、
 相続人の相続分を決める遺言をのこしていないときは、
 各相続人の相続分は、
 この規定により決まる。
・ 相続人が一人の場合、
 その一人が全てを相続する。

・ 被相続人(父)に対する、
 先妻の子と後妻の子の相続分は変わらない。

・ 兄弟姉妹の相続分は、
 全血か半血かで差があるが、
 嫡出であるかどうかは、
 相続分に影響しない。

・ 実方の兄弟姉妹と養方の兄弟姉妹の間にも
 相続分の差異はない。


 相続される人(被相続人)が、
遺言により意思を表明していなかった場合に、
相続分として定められた割合を基準として
遺産を分配することになる。
 相続される人とのこされた者との権利を調和するために
遺留分1028~(相続人の最低限の相続権)を規定している。


2013年12月11日、第4号但し書き部分の
================
 嫡出でない子の相続分は、
 嫡出である子の相続分の二分の一とし、
================
 が削除されました。
 これにより、婚外子と嫡出子の相続分が同じとなります。
平成25年9月5日以後に開始した相続で適用されます。
もっとも、平成25年9月4日の最高裁判所の違憲決定があることから、平成13年7月1日以後に開始した相続についても、既に遺産分割が終了しているなど確定的なものとなった法律関係を除いては、嫡出子と嫡出でない子の相続分が同等のものとして扱われることが考えられます。詳細は、法務省

福岡市の遺言・相続手続きは

  第901条 (代襲相続人の相続分)

① 第887条第二項又は第三項の規定により
 相続人となる直系卑属の相続分は、
 その直系尊属が受けるべきであったものと
 同じとする。
 ただし、
 直系卑属が数人あるときは、
 その各自の直系尊属が受けるべきであった部分について、
 前条の規定に従って
 その相続分を定める。

② 前項の規定は、
 第889条第二項の規定により
 兄弟姉妹の子が相続人となる場合について
 準用する。


887(子及びその代襲者等の相続権)
889(直系尊属および兄弟姉妹の相続権)


・ 兄弟姉妹に代わって、
 その子(被相続人の甥・姪)が相続する場合も、
 兄弟姉妹の相続分をその子らが頭数で等分する。

  第902条 (遺言による相続分の指定)

① 被相続人は、
 前二条の規定にかかわらず、
 遺言で、
 共同相続人の相続分を定め、
 又はこれを定めることを
 第三者に委託することができる。
 ただし、
 被相続人又は第三者は、
 遺留分に関する規定に違反することができない

② 被相続人が、
 共同相続人中の一人若しくは
 数人の相続分のみを定め、
 又は
 これを第三者に定めさせたときは、
 他の共同相続人の相続分は、
 前二条の規定により定める。

 

900条法定相続分、901条代襲相続人の相続分


・ 法定相続分と違った相続の割合を定めるには、
 必ず遺言でしなければならない。
 口約束によるものがあったとしても、
 相続人のうち一人が、
 法定相続分で分けることを主張すれば、
 それまでである。

・ 相続分の指定は、
 本来抽象的割合を定めることであるが、
 実際には、
 具体的財産の分け方を指定する場合がある。
 その場合は、
 遺産の分け方を指定するとともに、
 相続分をも指定したものとする。908

・ 指定された相続分どおりに分割すると、
 遺留分を侵害される相続人が出る場合があるが、
 遺留分の規定に反する場合にも、
 相続分の指定が無効になるわけではなく、
 その相続人が不足分を
 取り戻すことができる(1028~)
 ということである。

・ 相続される者の債権者は、
 相続分の指定に拘束されることはない(899)。
 債務だけの相続分を別に指定することはできない。

お金を人に貸す前に読んでおきましょう

  第903条 (特別受益者の相続分)

① 共同相続人中に、
 被相続人から、
 遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは
 生計の資本として贈与を受けた者があるときは、
 被相続人が
 相続開始のときにおいて有した財産の価額に
 その贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、
 前三条の規定により算出した相続分の中から
 その遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもって
 その者の相続分とする。

② 遺贈又は贈与の価額が、
 相続分の価額に等しく、又は
 これを超えるときは、
 受遺者又は受贈者は、
 その相続分を受けることが出来ない。

③ 被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、
 その意思表示は、
 遺留分に関する規定に違反しない範囲内で、
 その効力を有する。


902条は、
相続される者の意思で各相続人の具体的事情を考慮して
相続分自体を変更できるとするが、
本条は、
相続分の計算をする際に、
相続される者の意思に反しない限りで、
各相続人が相続される者から受けた財産的利益を
計算に入れることにより、
各相続人間の具体的公平を図ろうとするもの。

・ 相続を放棄した者は相続人でなかったことになるから(939)
 その者の受けた贈与や遺贈は
 計算に入れない。

・ 遺産の前渡しという意思が推測される者に限る。
 つまり、
 特別に可愛がられて小遣いを多く貰った、
 他の兄弟は国立大学だが、一人だけ私立大学に行った、
 というものまで含ませる必要はないが、
 ケースバイケース。

・ 本条は、
 相続される者の意思を推測して
 なるべくその遺志に沿うようにするためのものである。
 例えば、
 一人息子に多くの資本を出していた場合、
 その者に、相続させる財産を
 予め分けておくつもりだったと考えるのが、
 相続される者の意思にあうだろうと推測し、
 このような計算をする。

・ 持戻し免除の意思表示に
 特別の方式はない。
 遺言によらなくても、
 被相続人の生前の言動に示されていればよい。
 また、
 直接に持ち戻し免除の意思を表示していなくても、
 生前贈与に言及せずに、
 遺産について遺言で相続人の相続分を指定している場合なども、
 間接にモチモドシを免除したとみられうる。

 遺贈の持ち戻し免除は、
 遺贈が遺言によってなされるから、
 遺言によらなければならない。

・ 持戻し免除は、
 他の共同相続人の遺留分を害してはならないが、
 遺留分を害する持戻し免除が、
 その限度で当然に効力がなくなるのではなくて、
 遺留分を害された相続人は
 その取戻しを請求できるだけだとされている。

903条による証明書
「・・・私は、被相続人の生前既に
 相続分に相当する贈与を受けておりますので、
 受ける相続分はありません。・・・」

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  第904条 (特別受益者の相続分その2)

前条に規定する贈与の価額は、
受贈者の行為によって、
その目的である財産が滅失し、又は
その価格の増減があったときであっても、
相続開始のときにおいてなお
現状のままであるものとみなして
これを定める。


903条の贈与された財産を評価するには、
贈与された財産が当時のまま存在するものとして
時価評価するのが原則。


・ 天災や、類焼などの他人の行為により
 贈与された財産が滅失した場合には、
 計算に入れない。
 何ももらわなかった者と同様に取扱う。

・ 過去にもらった金銭などは、
 物価指数による換算をする必要があるだろう。

  第904条の2 (寄与分)

① 共同相続人中に、
 被相続人の事業に関する労務の提供又は
 財産上の給付、
 被相続人の療養看護その他の方法により
 被相続人の財産の維持又は
 増加について
 特別の寄与をした者があるときは、
 被相続人が
 相続開始の時において有した財産の価額から
 共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を
 控除したものを
 相続財産とみなし、
 第九百条から第九百二条までの規定により
 算定した相続分に
 寄与分を加えた額をもって
 その者の相続分とする。

② 前項の協議が調わないとき、又は
 協議をすることができないときは、
 家庭裁判所は、
 同項に規定する寄与をした者の請求により、
 寄与の時期、方法及び程度、
 相続財産の額その他一切の事情を考慮して、
 寄与分を定める。

③ 寄与分は、
 被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から
 遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

④ 第二項の請求は、
 第907条第二項の規定による請求があった場合又は
 第910条に規定する場合にすることができる。

 

907 遺産の分割の協議又は審判等
910 相続の開始後に認知された者の価額の支払請求権

相続の基礎となる財産に差し引いて

・ 相続人でない者は、
 被相続人の生前に、
 その財産の維持・増加に貢献していたとしても、
 寄与分を認められない。

 長男の妻の貢献は、
 長男の履行補助者として
 長男の寄与分を計算するにあたり考慮する。

・ 相続放棄、欠格・廃除による場合も、
 寄与分は認められない。

・ 代襲相続人は、
 自分の寄与分とともに、
 代襲される者の寄与分を求めることが出来る。

・ 相続分の譲受人も、
 譲渡相続人の寄与分を主張することは出来ないとされる。

・ 寄与分が認められるためには、
 特別の寄与でなければならない。
 一般的な義務(730=親族間の扶け合い 等)を超えるもの。

・ 寄与は財産の維持又は増加についてのものであり、
 日常訪問して慰めてやったとか、
 話し相手になったとかの
 非財産的な貢献は含まれない。



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